資格試験の教材を作っています。
作っていていちばん時間をかけているのは、答えが本当に正しいかを確かめるところです。問題文も図も選択肢も、公式に公開されている問題のページを1問ずつ開いて突き合わせ、正答は公式の解答と照らし合わせます。どのページを見て何を写したかは問題ごとに残してあるので、後から同じところを開き直せます。書き上げたものは最後にもう一度、1問ずつ読み直します。そこで通らなかった問題は出しません。
答えや公式を覚えるだけでは、条件が少し変わっただけで手が止まります。「なぜその考え方になるのか」「どの知識を組み合わせれば解けるのか」が分かって、はじめて応用がききます。そのために、少し変わった作り方をしています。
まず、1問ごとに同じ形をそろえます。何に注目するか、解答までの流れ、なぜその式になるのかという因果関係、選択肢が正しい理由と誤っている理由、計算を減らす見方、そして答えを自分で確かめる方法まで。どれか1つでも欠けた問題は残しません。
誤りの選択肢にも、そこへたどり着く道すじを書きます。「なぜ誤りか」だけでは、次に同じ型を踏んだときに気づけません。「どういう誤解をすると、その答えになるのか」まで示せば、自分の間違いの原因が分かります。
答えを自分で確かめる方法も扱います。単位や次元が合っているか、桁が妥当か、条件を極端にしたときに式が壊れないか。本番では答え合わせができません。確かめる手段を持っているかどうかが、そのまま得点差になります。
そして、条件を変えた問題を自分で作って付けています。数字を入れ替えただけのものではなく、条件を変える、つなぎ方を変える、考え方を別の場面へ移す、成り立つ範囲を確かめる。解けたことと、初見の問題が解けることは別だからです。
図はすべて描き起こし、読み上げ用の説明文も付けています。目で見る人にも、耳で聞く人にも、同じ情報が届くようにしたいからです。数字や出典は、公式の資料と突き合わせてから載せています。
一つの問題が解けるようになることではなく、似た問題や、初めて見る問題にも手が動くようになること。そこを目指して作っています。